
オリジナルタオルの製作ノウハウをお届けする「事例を深堀り」シリーズ。今回は、物販オリジナルグッズの定番、「毛違いジャガード織のフェイスタオル」をご紹介します。
オリジナルタオルの中でも、特に「販売用グッズ」や「記念品」として根強い人気を誇るのが、今回ご紹介する「毛違い(けちがい)ジャガード織フェイスタオル」です。今回は、この制作事例をもとに、毛違いジャガード織タオルの魅力と、デザイン作成のポイントについて詳しく解説します。
もくじ
糸を織り込んで柄を表現する独特の風合いとボリューム感

まずは、このタオルの仕様を見てみましょう。
- アイテム: フェイスタオル
- サイズ: 約34cm × 85cm(一般的なフェイスタオルサイズ)
- 生地: 綿100%パイル生地
- 製造方法: 毛違いジャガード織
プリントタオルにはない、糸を織り込んで柄を表現する独特の風合いとボリューム感は、手に取った瞬間に「良いタオルだ」と感じさせる説得力があります。
ポイント1:プリントでは出せない「高級感」と「ボリューム」
毛違いジャガード織の最大の特徴は、「インクで着色するのではなく、あらかじめ染色した2色の糸を織り合わせてデザインを表現する」点です。
写真の事例をご覧いただくとわかる通り、タオルの表面(パイル)全体に厚みがあり、ふっくらとしたボリューム感があります。プリントタオルの場合、インクが乗った部分が多少硬くなることがありますが、ジャガード織は綿糸そのものの柔らかさが保たれるため、吸水性と肌触りが抜群です。
「実用性が高く、長く愛用してもらえるグッズを作りたい」とお考えの担当者様には、自信を持っておすすめできる仕様です。
ポイント2:裏面も美しい「リバーシブル」仕様

毛違いジャガード織のもう一つの大きな魅力は、「裏面の色が反転してリバーシブルのように見える」ことです。
今回の「恐竜パーク」のデザインであれば、表面で「黄緑色の背景に紺色の文字」となっている部分は、裏面では「紺色の背景に黄緑色の文字」として表現されます。 裏側が白になってしまうプリントタオルとは異なり、裏面を見せてもデザインとして成立するため、首にかけた時や畳んだ時にも見栄えが良いです。
ジャガード織に適したデザインのポイント

ジャガード織は「織り」で柄を出すため、デザインにはいくつかのコツがあります。
得意なデザイン
毛違いジャガード織は、2〜3色の糸の組み合わせで表現するため、シンプルかつインパクトのある配色がおすすめです。今回の事例のように「明るい色×濃い締め色」の組み合わせは、視認性が高く非常に人気があります。
事例の「TOKYO DINOSAUR PARK」のロゴのように、太めのフォントやはっきりしたシルエットのデザインや、前面に模様を入れるデザインが、ジャガード織の良さを最も引き出せます。
不得意なデザイン
非常に細かい線やドットは、パイル(糸のループ)の特性上、きれいに表現しきれない場合があります。
3mm未満の線を使用するより細かいデザインや、くっきりとした輪郭を表現したい場合には、パイルの無いフラット織りタオルをご検討ください。
パイルがあるため、直線であっても輪郭がややギザギザ(シャギー)したように見える点に注意が必要です。毛違いジャガード織タオルの仕様とデザインの注意点は、こちらの記事でも解説しておりますのでぜひご覧ください。
【データで体感】このタオル、元のデザインデータを見てみませんか?
実際にこのフェイスタオルを製作したデザインデータをご用意しました。

毛中(メイン部分)だけでなく、ヘム(タオルの両端)にも文字やロゴマークなどのデザインを入れられるのがジャガード織タオルの特徴です。
この事例では、毛中とヘムの色を揃えてスッキリした印象のデザインになっていますが、毛中と全く異なる配色にしてカラフルな印象にすることも可能です。

糸色は当社既成の22色の中からお選びいただけます。

よくあるご質問(FAQ)
オリジナルフェイスタオル(毛違いジャガード)の作成に関して、お客様からよくいただくご質問をまとめました。
最小ロット(注文数)は何枚からですか?
基本的には100枚から製作可能です。 ただし、毛違いジャガード織は「型代」がかかるため、製作枚数が多いほど1枚あたりの単価は割安になります。500枚、1,000枚といった単位での製作が、物販用としては一般的です。
細かい文字やグラデーションは表現できますか?
織り」で柄を表現するため、グラデーション(色の濃淡)は表現できません。 また、画数の多い漢字や非常に小さな文字は、パイルがつぶれて読みづらくなる可能性があります。デザインデータの作成段階で、ジャガード織に適した線幅やサイズに調整が必要な場合は、弊社よりアドバイスさせていただきます。
写真やイラストをそのままプリントしたいのですが?
写真や複雑なイラストの再現には、このページでご紹介している「ジャガード織」ではなく、インクジェットプリントが適しています。
まとめ:高級感と実用性を両立するジャガード織
「せっかくオリジナルタオルを作るなら、ペラペラの安っぽいものは作りたくない」
そのようにお考えであれば、毛違いジャガード織が正解です。
新居田物産では、デザインの再現性確認をプロの視点でサポートいたします。
「このデザインでジャガード織ができるか知りたい」といったご相談も大歓迎です。
まずは下記よりお気軽にお問い合わせください。

