

この記事を書いた人
新居田物産株式会社 専務取締役
今治のタオル製造会社、新居田物産の新居田です。弊社のコーポレートブログではタオルづくりのお役立ち情報(タオルソムリエ監修)を発信しています。新居田物産に頼んで良かったと言っていただけるように、真摯にタオルづくりに取り組んでいます。
もくじ
「裏が白くないカラータオルでオリジナルを」——カラータオルのオリジナル制作でよくある悩み
「裏が白くないオリジナルタオルを作りたい」担当者から、こうした相談が繰り返し届きます。
オリジナルデザインのタオルを作るのにはプリントタオルが最適です。ただ、シルクプリントでもインクジェットプリントでも、オリジナルデザインはインクで表現をし、インクは生地の表面にしか定着しません。どんなに鮮やかなタオルに仕上げようとしても、裏面を見ると白地になります——これは印刷の構造的な限界です。
この記事では、両面カラーかつ通常のタオルと少し違った片毛タオル(サウナタオル)のオリジナル制作について、構造・カラー・加工の全体像を解説します。

片毛タオル(サウナタオル)とは:構造と特徴をやさしく解説
片毛タオルは、表面が平織り・裏面がパイル(ループ状繊維)という非対称構造を持つタオルです。片面にしかパイルがないことから「片毛」と呼ばれています。

片毛タオルは、表面はパイルが立ち上がっていないガーゼ(平織り)のような肌触りで、厚みを程よく抑えた薄手・軽量な仕上がりです。程よく薄く作ってあるため、サウナ・温泉・銭湯・スポーツ後など幅広いシーンで使いやすく、汎用性の高いタオル製品です。
厚みの比較では、一般的なフェイスタオルが280〜300匁、銭湯タオル(粗品タオル)が200匁前後であるのに対し、片毛タオルは260匁でその中間に位置します。
| 仕様項目 | 内容 |
|---|---|
| 重さ | 260匁 |
| 素材 | 綿100%・色染め |
| 表面 | 平織り(プリント適性が高い) |
| 裏面 | パイル(吸水性を担保) |
| 特性 | 薄手・軽量 |
| 製造 | 国産 |
片毛タオルの特徴:両面に色が入り、裏が白くならない
通常のシルクプリント・インクジェットプリントは、完成した白生地の表面にインクを乗せる工程です。そのため、裏面は白地のまま。
一方、片毛タオルは生地自体を色染めしています。

プリントが「くっきり出る」構造的理由
表面が平織りのため、パイルのように繊維が立ち上がっていません。シャーリング加工済みの生地に近い状態で、インクが繊維の凹凸に引っかかりにくく、ロゴや文字がはっきりとプリントされます。

選べるカラーラインナップ:用途別のカラー選び
現在の取り扱いは15色展開です。黒・赤・青などの定番色は在庫を確保しやすい傾向があり、その他のカラーは数量・納期についてご相談ください。
施設のブランドカラーに合わせた選定が基本です。複数色をそろえて男女で使い分けるケース、シーズンによって展開色を変えるケースもあります。


用途から絞り込むときは、次の3つのグループで考えると選びやすくなります。
| 選び方のグループ | 特徴 | 向いている用途・シーン |
|---|---|---|
| 定番の濃色(黒・赤・青など) | 注文数が多く、比較的在庫が確保しやすい。下地が濃いため、黒インクでのプリントがお勧め | サウナ・スパ施設の物販、イベント・スポーツ施設のグッズ、温泉・旅館のノベルティ |
| 差し色・アクセントカラー | 施設やブランドのイメージカラーに寄せたい場合の選択肢。数量・納期は事前にご相談ください | 明るいブランドイメージ、女性向け施設・サロン、シーズン限定の展開色 |
| 淡色・ナチュラル系 | 生地の色味を活かした落ち着いた仕上がり。濃色インクとの相性がよい | 物販グッズ、ギフト、ナチュラル系ブランドのアイテム |
※上表は「選び方」の目安です。同じ色でも、在庫状況やご用途によって当てはまるグループは変わります。
実際の15色は、下のカラーチャートのとおりです。

全15色の品番と色名は下表のとおりです。品番は飛び番です。
| 品番 | 色名 | 色みの濃さ(下地の目安) | おすすめのインク |
|---|---|---|---|
| No.01 | 白 | 淡色 | 何色でもOK |
| No.02 | 黄 | 淡色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.04 | 濃ピンク | 中間色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.06 | 薄ブルー | 淡色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.07 | 水色 | 中間色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.09 | 黄緑 | 中間色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.11 | ヤマブキ | 中間色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.12 | ベージュ | 中間色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.15 | 紫 | 濃色 | 黒 |
| No.16 | 赤 | 濃色 | 黒 |
| No.17 | 青 | 濃色 | 黒 |
| No.18 | 黒 | 濃色 | プリント非推奨 |
| No.19 | オレンジ | 中間色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.21 | 薄ピンク | 淡色 | 黒、または同系色のより濃い色 |
| No.22 | エンジ | 濃色 | 黒 |
※「色みの濃さ」と「おすすめのインク」は、プリントの下地としての目安です。下地の色にインクの発色が影響を受けるため、たとえば赤地に青インクでは紫っぽく、黄地に青インクでは濁った緑っぽく仕上がる場合があります。なお白インクを使ったプリントは粘度が高く硬い仕上がりで肌触りが悪く、その部分の吸水性が下がるため推奨していません。
※上のカラーチャートの色は、いずれも画面上での再現の目安です。実物の色味や風合いは生地の色見本でご確認いただけますので、お問い合わせの際にお申し付けください。なお在庫・数量・納期は色によって異なります。
オリジナル加工の選択肢:プリント・刺繍・織ネーム
① 顔料シルクプリント
顔料インクを使用するシルクプリントで、印刷範囲は別途ご確認ください。平織り表面への印刷適性が高く、ロゴ・テキスト・シンプルなデザインがくっきり仕上がります。
片毛タオルはカラー生地が前提のため、プリントの仕上がりは下地の色に影響を受けます。たとえば赤地に青インクで印刷すると紫っぽく、黄地に青インクでは濁った緑っぽく仕上がる場合があります。黒インク、または下地と同系色の濃い色インクが最も安定して発色します。粗品タオルへのプリントと同じ感覚でご検討ください。なお、白インクは粘度が高く硬い仕上がりになります。白インク部分はタオルとしての吸水性があまりないため推奨しません。黒地タオルに白ロゴを入れたい場合など、白インクのご使用を検討されている際はデザインの再検討をお勧めします。
② 刺繍
施設名・ブランドロゴなどを刺繍加工します。タオルとしての質感を損なわず高級感を演出でき、物販グッズや長期使用を想定したアイテムに向いています。
刺繍が片毛タオルと相性のよい理由は、下地の色に仕上がりが左右されない点にあります。①のプリントは生地の色の上にインクを重ねるため発色が下地に引っ張られますが、刺繍は色糸そのものを生地に縫い込むため、濃色のカラー生地でもロゴを指定どおりの色で表現できます。カラー生地が前提の片毛タオルでは、この差がそのまま表現の自由度になります。
仕様面では次の点を押さえてデザインを検討してください。
- 色数は最大6色:6種類までの色糸を組み合わせて表現します
- 線幅・線の間隔は1mm以上:これを下回ると絵柄がつぶれる可能性が高くなります
- 刺繍範囲は直径100mm以内
- 型代がかかります:データから刺繍用の型を起こすため、初期費用が発生します
- 納期は約1ヶ月(校正は約2週間)
向いているのはロゴやチームエンブレムのような、面と線がはっきりしたデザインです。写真やグラデーション、描き込みの多いイラストは糸では再現できないため、細かすぎる絵柄や小さな文字は表現できない場合があります。その場合は③のプリントネームが選択肢になります。詳しい対応条件は刺繍|新居田物産をご覧ください。
③ 織ネーム・プリントネーム(タグ縫い付け)
オリジナルデザインのタグを縫い付ける加工です。タオル本体に直接デザインを入れるのではなく、別に作ったタグを取り付けるため、タオル生地の色や織り方に一切影響されないのが特長です。物販商品として販売する際の仕上げに、また刺繍では表現が難しい細かい柄を入れたい場合に特に有効です。
タグの作り方は2通りあります。
織ネーム:色糸を織り込んで文字やロゴを表現するタグです。インクを生地の表面に乗せるのではなく、色のついた糸そのものが柄を構成します。そのぶん表現できるのは線と面で成立するデザインに限られ、写真やグラデーションのような連続した階調は再現できません。ブランド名・施設名・ロゴマークのように、形がはっきりしたデザインに向いた方式です。
プリントネーム:タグに昇華転写でフルカラープリントを施す方法です。型代がかからないため、刺繍より小ロットで対応しやすいのが利点です。仕様は次のとおりです。
- フルカラー対応:写真・グラデーション・イラスト・ロゴ・エンブレムのいずれも表現できます
- タグサイズは30×30mm/30×50mm/50×50mmの3種類
- 入稿データはCMYKで作成し、線幅・線の間隔は1mm以上を確保してください
- 納期は約1ヶ月(校正は約2週間)
仕様の詳細はプリントネーム|新居田物産をご確認ください。
まとめ:片毛タオルについて
- 裏面が白くない両面カラータオル
- 表面は平織のためプリント適性が高く、ロゴがくっきり出る
- 260匁・薄手・軽いというサウナ・銭湯・温泉シーンに最適な仕様
- 15色展開で施設ブランドカラーに対応。色・在庫数量はご相談ください
- 国産(大阪製造)の安定した品質
新居田物産(NIIDA)では、顔料シルクプリント・刺繍・織ネーム、プリントネームの加工に対応し、片毛タオルのオリジナル制作をサポートしています。「どのカラーが合うか」「印刷の色はどう選べばいいか」「ロット数はどのくらいから対応できるか」など、企画段階からお気軽にご相談ください。お問い合わせには最短翌営業日にご回答します。
▼ オリジナル片毛タオルの制作について、まずはお気軽にご相談ください

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新居田物産株式会社 専務取締役
今治のタオル製造会社、新居田物産の新居田です。弊社のコーポレートブログではタオルづくりのお役立ち情報(タオルソムリエ監修)を発信しています。新居田物産に頼んで良かったと言っていただけるように、真摯にタオルづくりに取り組んでいます。